前職は信用金庫
私は、社会人になってから約9年間信用金庫で働いていました。信用金庫の中では比較的規模の大きなところでした。信用金庫は地域貢献という名目の上に成り立っていますが、実質的には銀行のような株式会社となんら変わらず、融資残高・預金残高の上昇、収益金の拡大が最大目的でした。
信用金庫の仕事内容
仕事内容としては、金融機関として基本的な業務が中心となりますので、営業活動を行い、ローンや給与の振込口座を獲得する、融資の書類を作成し実行する。これが男性職員の仕事の中心となり、ほとんどの男性職員はこの業務のみを行っています。
私は、少し特殊で9年間のうち上記のような営業活動は合計でも4年程度で、残りの5年程度の期間は本部のシステム統括の部署や保険・投資信託の統括・新人教育の部署に在籍していました。
信用金庫を辞めた理由
日々の残業は当たり前で、定時は17時30分でしたが20時以前に帰路につくことは年に数回でした。休日も地域貢献・ボランティア・(名目的には)任意参加という名の休日出勤が多く、試験も年に数回あり、全く何もない休日というのは月に数日というのが実態でした。残業代も、月に10時間程度。
しかし、始めて就職した会社だったためか、他の会社や仕事を知らなかったためか、9年も在籍していると、そのサービス残業が多い生活にも慣れている自分がいました。ですので、辞める理由は時間の問題ではありませんでした。
私は営業活動の中で事故を起こしてしまったのです。信用金庫の営業活動と言えば原付での移動となるのですが、24時を超える帰宅が2か月程度続いたある日、きっと運転しながら眠ってしまったのか、目を開けると右前方に車がいました。慌てて左にハンドルを切ったものの、よけきることは出来ず追突しました。全身で6本の骨を折り、肺に血が溜まり、一時はICUに入るほどの大きな怪我でした。
復職には約5か月かかり、復職後は本部の事務的な部署に異動していたのですが、3年後再び営業職に異動となりました。その3年間は二輪の乗り物に乗ることはなく再び原付に乗らなくてはいけないことに不安はあったのですが、人事異動なので仕方がありません。
しかし異動して原付に乗った結果、大きな車の横を走ると呼吸が荒くなってしまっていました。営業活動以前に精神的な負担が大きく、「原付に乗る仕事は出来ない」という思いが強く、転職を決めました。
事務的な仕事に戻るという選択肢もあるにはあったのですが、異動のタイミングで人事制度の変更もあり、そちらを選択すると昇進が無い・初任給以下の給与になる・同期の男でそちらを選択した人がいないという状況であり、その選択は出来ませんでした。
現職は大学事務員
現職は、大学の事務員です。内定は現在働いている大学と書店の同時期に2つを頂きました。どちらも働いてみたいところでしたし、給与面・福利厚生に関しても同じ程度に感じられ非常に悩みました。
最終的には、家族・友人・同僚に相談したのですが、書店に関して、書店が好きなのも知っているし、その場所にいる姿は想像できるがお前は働く側のイメージではなく利用者・購入側にいる人だと多くの人に言われたことや、内定を頂いた大学が家から近く明るい雰囲気に感じられたことで決めました。
転職活動で重視したこと
重視したことは、「志望動機を考えなくても書くことが出来る」ということです。無理やりに作った志望動機ではなく、自分が興味のある企業ややってみたいことがすぐに思いつく企業、仕事をしてみたいと思える企業に限定して転職活動をするということを念頭に置いており、それは自分にとっては教育に関する分野と書店でした。
現住所が地方でしたし、いまさら東京に出ていくという気持ちも無かったことから、対象の企業はあまりありませんでしたが、もし決まらなかったら次を考えようというスタンスでしたので、そこまでの焦りを感じてはいませんでした。
転職活動に使ったサービス
転職活動を行う際に使用したのは、リクナビNEXT・マイナビ転職の2社のネットサービスのみです。
無職になるつもりはなかったので、仕事をしつつ休暇を利用しての転職活動でしたので、あまり範囲を広げることが出来ず、2社から届くメールの求人をもとに採用試験を受けていました。
実際に働いて思うことは
実際に働いてみて思うことは、大学の事務仕事で必要なことはコミュニケーション力だなということです。勿論ある程度のパソコンスキルや学内の規定や会計に関することなどの知識は必要ですが、それらはもし無かったとしても仕事の中で身についていきます。
大学には多くの学生や先生がおり、その方たちと事務的な手続きをすり合わせていくことが重要です。特に先生方は、悪く言うと一般的な社会人としてのルールや常識が欠如している方が多く、その方たちとうまくやりとりをすることが重要となりコミュニケーション能力が重要です。
そして大学で働くということは、職場にエネルギーにあふれた若者が多くいるということです。若い雰囲気というのは非常に刺激的なことであり、自分もエネルギーをもらえる素晴らしい職場だと感じます。