私は、小さいころから美容師になりたいという夢を持ち、高校卒業後、深く考えず美容師になるために、2年制の都内で有名な大きな美容の専門学校に入学し、国家資格を取得し、都内にある小さな美容室で働くことになり、1年間美容師として働きました。
小さいころからの夢だった、憧れの美容師になったにもかかわらず、私はなんのためらいもなく、たったの1年間で美容師という職業を辞めることにしてしまいました。そして転職活動をし、まったく別の業種のIT・情報系の企業に転職した体験談をお話ししたいと思います。
転職を考えた理由・きっかけ
なぜ、専門学校に通い、大変な思いをしてまで国家資格を取得し、就職活動をして夢を叶えたのにもかかわらず、あっさり美容師を辞めたかと言うと、いくつかきっかけがありました。
給料が少ない
まず第一に、お給料が他の職業に比べて断然少ないということです。
私は高校卒業とともに専門学校に通うために、東京へ上京してきて1人暮らしを始めました。そして美容師として働き始めてからも同じ場所に住んでいました。
実際美容師として働き始める前から、美容師という職業はお給料はどこのお店で働いても最初はとても少ないと聞いていました。ですが、他の職業に比べて自分次第、努力次第でお給料はグンと上がる。と聞いていたのです。
もちろん私が美容師として働いたお店でも、そういった条件を提示されていて、アシスタント期間が終わり、スタイリストになれば、一般的なサラリーマンと同じくらい、もしくはそういった人たちよりも、もっと良いお給料が貰えるようになる。と提示されていたのです。
その提示を見て、私は自分の頑張り次第でお給料が上がるのであれば、頑張りがいがあり、モチベーションを常に高く持って、仕事のやりがいを感じながらやっていけそうだなと思い安易な気持ちで決めてしまいました。
ですが、実際働き始めたら全然現状は違いました。
1人暮らしをするにはとてもカツカツ状態で家賃、光熱費を払うのがギリギリくらいのお給料でした。
一般企業でもよくあるかと思いますが、私が働いたお店ではランクアップするまでには最低年数というものがあり、更に必要スキルを身につけるまでには、自分の力だけでなく周りの協力も必要でした。主に、美容師はアシスタントからスタイリストにレベルアップするのに、スキルチェックが必須であり、そのためには練習モデル、本番モデル探しが必要で、その作業がスキルを磨くのと同じくらい大変でした。
そういうことで、お給料があがるまでにはだいぶ年数も必要であり、練習時間も必要であり、最低でもそんな金銭面でかつかつな状態を4年は続く。と入社して4か月くらいで気づいたのです。
私はその状況を4年も続け、その後スタイリストとして、美容師として今後も働いていきたいのだろうか?と考えるようになりました。
このお給料が低い。という点は転職を考える大きなきっかけだったと思います。
休暇が少ない
次に、休暇が少ない。ということです。美容師とは、サービス業、接客業なので、土日祝日は休めない。ということは働く前から知っていました。なのでそこについては仕方ないなという感じでしたが、月8日休み。と提示されていたので、単純に週休2日制度なんだろうなと思っていました。
が、やはりこれも実際働き始めたら違いました。
お店の定休日というものがあったので、毎週火曜日は必ず休みでしたが、他の休みは一応シフトで、従業員たちで話し合い決めるという形式でした。
やはり新人は最後に決めるきまりで、休みを取りたい日にとれることも少なく、さらに1年目はスキルアップのためにということで
休みの日を使って、さらに自腹で講習会に参加しなければいけませんでした。
なので、実際月に何もないお休みはほとんどありませんでした。
お給料も低く、お休みも少なくそんな日々はもう耐えられないと思い転職しようと思い、お店のオーナーや店長に伝え、承諾を得て、完全にお店を辞めてから本格的に転職活動を始めました。
転職サイトではなく、ハローワークを利用しての転職活動
最初は今多い転職サイトを利用して、再就職先を決めようと思いましたが、職についていない間の手当て金などが出ないと知り、ハローワークに通い、再就職先を決めようと思いました。更に、転職サイトを少し活用して、気になった企業に応募などいくつかしてみましたが、まったく1次審査も通らず、面接すらしてもらえませんでした。
私は、もう接客業、サービス業は嫌だ。と思い、全く違う一般企業で定時で帰れる、残業もない、事務作業を希望していたのです。
ですが、美容の専門学校に進学してしまった私は他の資格を取ることもなく、パソコンスキルもない状態だったので、一般企業の事務希望というのはなかなか厳しいものだったと思います。
もちろん、募集要項には未経験OK、や、資格なくてもOKなど書かれているのですが、書類選考すら通りませんでした。なので、ハローワークに行って直接相談してみました。
そしてそこで初めて業務経歴書の書き方や、履歴書の書き方、面接の仕方などを教わることができたのです。ハローワークで条件に合った企業をいくつか探し、応募し始めたら、書類審査が通ることができたのです。
そして、今まで転職サイトでは1次審査も通らないという絶望感や、不安感に嫌気がさしていたときだったので、初めて書類審査が通ったところで、面接まで受け、その結果で決めてしまいました。他の企業も応募すればもしかしたら受かったかもしれませんが、焦りと不安に負け、少し妥協した感がありながらも決めてしまいました。
転職してからの新しい職場はIT系の会社
面接も受かり、再就職先が決まった先は、IT・情報系の会社でした。そこの募集では事務と書かれていましたが、実際入社したら、開発部という名刺を渡されて、システムエンジニアとして働くことになりました。
ですが、新しい職場先では私と同じような状況で入社した人たちが多く、未経験、初心者からシステムエンジニアとして働いている先輩が多くいました。優しく丁寧に、素人にもわかるように教えてくれる人がたくさんいたので、特に不安はなく、新しい環境ではストレスなく働けました。
給料は上がり休みも取れる
もちろんお給料は美容師の頃より上がり、お休みもきちんと土日祝日休めました。残業はたまにありましたが基本的にはなく、月に5時間程度でした。
それから美容師の頃はなかった、交通費の手当や、福利厚生の部分も良かったので、何も不満はありませんでした。
更に、システムエンジニアという職業は、働く現場がわりとよく変わる仕事なので、人間関係でトラブルも少なく、現場が変わるたびに新鮮な気持ちで働けて少し飽き性な自分にとっては向いている職業だなと思いました。
ですが、やはり一般企業というものは自分の必要とされている感はまったく感じられず、やりがいは美容師の頃に比べてほとんどありませんでした。
一般企業でのやりがいは・・・
美容師の頃は、お客様に直接感謝されることもあり、その一言で救われたことがたくさんありました。
そういったようなことは転職してからはなく、自分がいなくても、自分が突然休みをとっても、誰も困ることなく会社はまわる。ということがわかり、少しモチベーションを保つには物足りない気はしていました。
ですが、やはりまったく違った職業に転職したこともあり、日々少しずつ知識が増え、そのたびに自分の成長を感じられて良かったと思います。
まとめ
転職してみて、メリットの方が私は多かったので本当によかったと思いますが、もちろんデメリットもあると思います。
私は、仕事のやりがいが少し減ったことがデメリットだと思っていますが、もともとそこまで仕事にやりがいを求めていたわけではないので
特に問題ありませんでした。