前職はシューズデザイナー
前職はシューズデザイナー。
といっても、会社で決められた形やテキスタイルをつかってあてはめていくような業務。
デザインと呼べるのか…。
専門的に足や靴について学んだ先輩や上司は居なくて、見た目が靴というだけの物でしか思えなかったのは入社から退社するまで変わる事がないままだった。
それでもやっと就いた大好きな靴のデザインの仕事。多少の夢と現実のギャップは辛抱できる。
そんな強い気持ちで毎日に追われる生活でした。
好きな物を仕事にすることを辞めるきっかけ
自社契約工場を持ち、販売店舗も持っていた会社は、ハードだった。
デザイン業務とよばれるものは、あてはめるだけの流れ作業。そこに足の構造やデザインの善し悪しを考える余裕はなかった。むしろタブーだったのかもしれない。
生産管理は海外工場への指示だし。これも言葉の壁や文化のちがいなのかまったく通じていないことがほとんど。店舗での販売業務。これには年間を通して時間と労力を使いました。
平日は終電も無い時間になってもお構いないの残業。残業せざる終えない仕事量。
会社が休みの週末は、店舗での販売。シーズン毎にセールなどもあり、関東圏内のショッピングモールへ大量の靴を早朝に販売夜間に搬出。1年があっというまだった。
忙しさからか、友人に会う機会も少なくなり、ゆっくり食事をすることも少なくなった。
お給料は交通費で消え、清算する暇もないので実費の状態。風邪をひく余裕もなかったのかもしれない。
ある時、社内で役職者が倒れた。その時、社内の時間が止まった様だった。その日はみんな午後休みになりました。
久しぶりに感じる自宅は汚く21歳の女性の部屋とはとても思えない。
鑑をみればひどい容姿。
シャワーを浴びれば、トリートメントのボトルが空っぽ。
いったいどうやって生活していたのだろう。と自分でも不思議な感覚でした。
食事もせずに眠りについた私は、12時間の睡眠の後、明け方4時に眼を覚ました。
変わらず汚い部屋。ほこりを被った大好きなコレクションのようにたくさんある靴。
とても悲しい気持ちになった。
顔色も悪い。やっとこの生活を続ける訳にはいかない。と思えた。
転職先を探す
会社を辞めようと思ったものの、他の会社でもきっと同じ事だろうと思うと、同業種への転職は気がすすまなかった。生活に余裕も欲しかったし、好きな靴に携わりたい。
専門学校まで卒業したんだし、靴業界へ!そんな考えばかりだった。
すすまない転職活動。また初めての転職にどうしたら良いのかも正直わからなかった。
一先ず始めたのは、転職支援サービスへの無料登録。
リクナビ、エン転職などきいたことのあるものはだいたい登録した。今まで今興味もなかったけどなんとなく楽そうな事務職、プライドで離れられない靴業界。
ひとつずつ、面接をしてもらった。
楽な仕事は無いし、変なプライドは不必要とだんだん感じるようになった。
今の職場に決めた理由
デザインソフトが使える事務職の募集から少しはデザインに携われるかもと応募したのがきっかけです。
3次面接では社長とのマンツーマン。今までお会いした方々とは何かが違った。
履歴書だけをみて、「靴が好きなんだね。だったらここで働けば、たくさん好きなもの買えるよ。
好きな物とのそうゆう付き合い方でもいいんじゃない?」と言われたことは今でも糧となっています。
今の職場で働いてみて
好きだから生み出すのではなく、好きを手に入れる方を私は選びました。お給料は前職の2倍以上になり、休みと帰宅時間はしっかり確保された。
それでも友人達と比べると休みは少ない転職先でしたが、金銭面でのゆとりと適度な時間の余裕は
自身のケアもおこたらず、目標があるから仕事にも打ち込めるそんな環境です。
現在勤続7年がたち、すこしずつ業務内容も評価されたことがいろいろな形で見えてくるようになりました。
全くの未経験の業種だったので、正直入社してすぐは覚える事が多く大変でした。
事務職として常識的なことも知らない、賢い方でもないので帰宅後勉強することもありました。
転職してすぐに設計事務という専門的な部署への異動があったため、事務所といえども、専門用語が飛び交う仲での業務は外国に居るようなくらい理解できない。
前職での忙しく孤独な環境を経験したからこそ、今、厳しいと感じる環境でも、少しは自分で戦う準備ができているんだと感じています。
無駄な経験はひとつもないと私は思います。どんな仕事であっても、自分が誇らしく勤められる
仕事は素晴らしいと思います。
ただ、見方を変えることで広がる世界もあるし、違った世界もあることを転職を通して感じました。
好きな物を仕事にし、うまく出来る人ももちろんたくさん居るのかもしれませんが、私は好きな物を仕事に幸せを今とても感じることができています。
転職サイトが豊富な現在、今の環境に不満を感じるなら、面接だけと言う気持ちで自分を試すのも良いとおもいました。
自分の不満が、ただのわがままなのか、、、そんなことにも気づかせてくれるかもしれませんね。
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