不妊治療と仕事の両立のための転職、ハローワークに相談するのがおすすめです

正社員事務職として働いており、仕事内容はとても気に入っていました。給与面や職場環境でも満足していていました。唯一ネックだったのが会社が自宅から遠く、毎日往復4時間以上の通勤時間が取られていました。

また、電車で通勤しており、乗車率のかなり高い沿線を利用していたため車内では身動きが取りづらく、例えば資格の参考書を見たり、寝不足を補ったりするなど有意義に使うことはできず、とても苦痛でした。電車の遅延に巻き込まれることも日常茶飯事で、そんな日には帰宅に3時間以上かかることもあり、疲弊する毎日が続いていました。




転職のきっかけは不妊治療

長距離通勤に心身の限界を感じながらも、何年も続けてきたためある種当たり前のようにも感じられていましたが、あることをきっかけに転職を意識しはじめました。

きっかけというのは、不妊治療にかかるようになったことです。不妊治療とは頻繁な診察が必要で、また体の調子で診察スケジュールを決めていくので予めの計画が立てづらいものです。

いつか出産することも踏まえて自宅近くの病院に通っていたため、仕事のある平日に診察が必要となったときは、定時終わりでは間に合わず、どうしても半休を取らざるを得ないことが度重なりました。また、病院はたいへん混雑しているため、半休取得して午後出勤予定でも、待ち時間が長引くと泣く泣く仕事を休むことも。

有給では補えなくなる

はじめのうちは有給をあてがっていましたが、治療も長引くと有給では補えなくなりました。そうなるともちろん給与から休んだ分が控除されるため、自己都合なので仕方のないことだとは思いつつも、その控除された給与額をみるたびにもどかしい気持ちになっていました。

また、突発的な休みを取得することに対して職場の仲間に対しても後ろめたい気持ちがあり、日々重い気持ちを抱えていました。

このまま続ける意味はあるのか?

それから「このまま続ける意味はあるのか?職場が近くなら治療と両立できるのでは」と考えるようになりました。また、仮に治療が功を奏して出産に至った場合、子どもを育てながら長距離通勤が伴う働き方を続けられることができるのか?といったことも、大きな悩みのポイントになりました。

しかしながら共働きで成立している家計かつ治療費がかさむためなかなか退職する決意もできず、特に失業手当が支給されるまでの待機期間3ヶ月を待てる経済的体力に不安がありました。

長期的な視野で考えると転職が妥当なことは理解していましたが、どうしても目先の不安に負けて転職の決心がつかずにいました。

ハローワークへ相談に

それでも転職への希望が捨てきれず、毎日転職のシミュレーションをしていました。シミュレーションの一環として失業手当について調べていくうちに、一定の条件を満たせば待機期間が免除されることが分かりました。自分の場合はそのケースに該当するのかをハローワークへ相談にいきました。

すると、通勤4時間というのが仕事の継続困難をはかるひとつの指標となることを教わり、自身のケースも待機期間免除に該当されることの確認が取れました

また、私の場合待機期間免除の要件が長距離通勤のため、それを証明する必要がありました。どんなものが必要なのかもハローワークでは親切に教えてもらうことができました。ケースバイケースではありますが、私が用意したものは以下の通りです。

  • 通勤定期券のコピー
  • 自宅から職場への所要時間として、乗換案内サイトの検索結果の印刷

いざ転職

不安が払拭されたことで転職への後押しとなりました。退職後は失業手当を受給しながら、転職先を探しました。転職先は治療との両立を優先して自宅近くであることを最優先条件としました。

手当受給のために定期的に求職活動をする必要がありますが、求職活動においてもハローワークには親身に相談にのってもらうことができました。

ハローワークのサポートもあり、結果的に条件にかなった職場に転職することができ、気になっていた給与面も前職と遜色なく満足のいく転職となりました。

何よりハローワークに相談してよかったと思ったのは、再就職手当について知ることができたことです。受給期間をある程度残して転職に成功した場合、再就職手当として一時金が貰えると教わったことで、事前に転職スケジュールの作戦を立てることができました。

もし相談せずに無知なまま転職活動をしているともらい損ねていたと思うと、本当に事前相談してよかったなと感じました。再就職手当もかなりの金額がいただけたので、何かと入用な転職後の生活でもスーツなど新調することができ、とても助かりました。

ハローワークに相談するのがおすすめ

働く女性が増え、出産年齢が上昇(不妊率の増加)傾向にある日本にとって、今後私と同じような悩みを抱えた女性は多く出てくると思います。そんなとき、まずはハローワークに相談に行ってみることをおすすめします。

ハローワークというと暗く冷たいイメージがあるかもしれませんが、私はとても親切に寄り添って対応いただけました。悩むよりもまずは冷静に問題の解決策がないかを探ることで、悩みが解決するかもしれません。

失業手当を受給することに抵抗があるかたもいるかもしれませんが、これまで自分が支払ってきた雇用保険料に対する権利なのでためらう必要はないとおもいます。

雇用保険の制度を使いながら安心して転職

私の場合、雇用保険の制度を使いながら安心して転職することでき、仕事と治療の両立ができると気持ちにも余裕がうまれて治療の経過もよくなってきました。やはり負担の多い働き方は多少なりとも精神的にも肉体的にもストレスとして感じていたのだと思います。

まとめ

本来であれば、転職することなく仕事を続けられることが理想ですが、大企業ではない限り、まだまだ不妊治療に対しての職場環境整備が整っていない会社が多いのが今の日本の現状ではないでしょうか。

そんな中で転職を選択するのは一見ネガティブな選択に思われるかもしれませんが、私は経験上から決してそうではないと感じています。求職をする中で実感しましたが、女性の労働力はとても重宝されていると思います。そのため、自身が心配しているよりも良い転職が待っていると思います。ぜひ、前向きな転職に勇気を持ってもらいたいです。

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