介護職員から自分の資格を活かし、医療ソーシャルワーカーへ転職




前職はショートステイ(短期入所)介護職員

前職の内容

  • ショートステイにおける排泄、入浴、食事の介助
  • 利用者の送迎業務
  • ケース記録の作成
  • 介護職員として会議への参加
  • 看護師や相談員と共に新規利用者宅や入院先への訪問。それにより受け入れの可否を判断される書類の作成を行う。

退職理由

現場で使用する消毒液と手袋によって酷い皮膚炎を発症したため。また、人員不足により残業も多かったにも関わらず、業務量と給与額が釣り合っていないと思い転職しました。給与の面では当初に聞いていた話とやや違う面があったことも不満の1つです。
社会福祉士の資格を活かす現場ではないとも感じました。資格の有無に関係なく行える業務よりも資格を活かした業務につきキャリアアップを目指すという目標もありました。

現職は病院の相談員(医療ソーシャルワーカー)

転職の際に利用したサービスは、ハローワークからの紹介です。

今の職場で働いてみて

病院で相談員業務として、患者様やご家族からの相談に乗り入院や退院、転院の調整を行うことが主な業務です。

退院までの期間がわずかで急がなければならないケースもあれば、入院が当初の予定よりも長くなってしまうケース、介護保険を新規で申請するケース、身体障害者手帳の申請を行うケース等様々なケースを担当する必要があり、その解決に向けた制度の活用に関する知識も必要となります。

相談員のみで解決できないときも

しかし、相談員のみで全てを解決するわけではありません。主治医や看護師、リハビリ担当者、ケアマネジャー等の他の専門職との連携も重要です。場合によっては制度のみでは対応できないため、業者に相談し介護保険を活用せず、自費ではあるが安価でベッドをレンタルするサービスを活用したりします。

食糧支援を行うNPO法人との連携、地域のボランティア団体の協力を得る等して適切な支援に結び付けることもあります。支援を行う中で実感したことは「介護保険=施設に入る」という先入観を持った方が多いことです。

介護保険の認知度

介護保険のサービスの認知度は高くなりつつある面もありますが、「まさか自分や家族が使うことになるとは」と、どこか他人事のように思う人も多い制度でもあります。そのため介護保険という名称は聞いたことがあったり、特養や有料老人ホームといった施設の名称は聞いたことがあっても、在宅でのサービス利用のイメージをつかみ難い人が多い面も持っています。

在宅でのサービスとしてヘルパーやデイサービス等について説明をすると「知らなかった」との声も多くありました。そのような前例もあり、初めて介護保険を申請する人には、まずは在宅サービスから提案するようにしています。

介護保険のサービスを使って自宅で生活する人は多く、在宅で生活することができるレベルの身体状態の人まで施設入所進めて行くよりも、可能な限り在宅での生活に繋げて行ければとの思いもあります。

しかし、それは本人や家族の状態にもよります。本人や家族がいくら在宅を希望してもそれが本人や家族にとって状況の悪化や、本人だけではなく主な介助者となるであろう高齢な配偶者にとって危険である可能性が考えられる場合はその限りではありません。

あくまで選択肢として施設も提案するようにします。それでも在宅での生活を強く希望される場合は、リハビリを目的とした一時的な施設入所や、定期的な短期入所の利用等も提案しています。短期入所も立派な在宅サービスであり、活用している人も多くいます。リハビリを目的として老健に3ヶ月程入所してから自宅に帰るのも立派な在宅復帰の手段です。一番いいのは本人も家族も満足できる結果に繋がる支援です。

支援を行う際の課題

支援を行う上で直面する課題として本人と家族の希望が異なる場合も多々あります。本人が在宅を希望しても、家族は施設を希望するケースが多数ですが、その逆に本人が家族に迷惑をかけたくないという思いから施設を希望し、家族は自分たちが介助をするから大丈夫だと本人に伝え在宅を除くケースも少なくはありません。
このような場合、特に介護保険を初めて利用する人に対しては先に述べたようなサービスの説明を行います。サービスを既に活用している人でも、使ったことのないサービスに関しては知らず、情報を伝えることでそのサービスを活用して在宅での生活に繋がったケースもあります。

本人と家族で意見が分かれた場合に、私が提案した例として先にも述べた老健の入所を3ヶ月程行うことを提案することが多くありました。在宅に向けてのリハビリであれば本人の意欲も高く、それで実際にある程度の回復が進めば家族への負担も少なくなり在宅での生活への抵抗も軽減されるからです。

しかし、この提案を行う場合あらかじめ目標を設定(例えば「ポータブルトイレでの排泄を1人で行えるようにする」等)します。明確な目標を定めておくことで後にトラブルになることを防ぐことにも繋がります。
それを達成できなければ施設入所を進めざるを得ません。しかし、定期的に自宅に帰る機会を家族の協力で達成できるようにする、家族の定期的な面会を行うように話をしておく等の本人と家族の距離が遠くなりすぎてしまわないような条件も提案しています。

やりがいのある仕事

このような支援を行う上で、活用できる社会資源の知識が必要なのは言うまでもありませんが、他職種と連携して支援を行う一員としての自覚を強く持つことも大事です。チームワークでの支援を行う難しいですが学ぶことも多く、社会福祉士の資格を活かした専門性のあるやりがいのある仕事であると感じています。

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