職場環境や経済的待遇が不満で、介護士から看護師に転職しました




介護職のきつい現状にとうとう耐え切れなくなり、退職を決意

私は以前、介護職員として介護福祉施設に勤務していました。しかし、ご存知のように介護の職場は体力的にも精神的にも経済的にも、厳しい状況なのです。たとえば給与面では、介護報酬規程で介護報酬が定められているので、いくら施設が経営努力をしても施設の報酬自体があまり増えないため、私たちの給与も上がりません。
また、ストレスフルな職場環境で、しかも女性が非常に多いので陰湿ないじめや嫌がらせが頻発していて、入職後数か月で辞めてしまう職員も少なくありませんでした。

私も2年ほどこの施設で働きましたが、もうこれ以上我慢ができなくなり、転職を決意しました。

本来は好きだった介護職

とはいえ、本来は人の役に立つことにやりがいを感じて始めた介護の仕事です。介護職は確かにきついですが、利用者さんに「いつもすいませんね」と言っていただいたり、「あなたに(介助を)してもらわないとダメなの」と言っていただいたりするとやはり嬉しいですし、モチベーションも上がります。私としては、今後も人と深くかかわって、人の役に立てる仕事をしたいと思っていました。

看護師資格取得のために看護系の学校に通うことに

そこで、介護職と比較して給与面で厚遇されており、どこでも働けて、なおかつ介護職と同様に人の役に立てる仕事に就きたい、ということで看護師に転職することにしました。
看護師になるには、看護系の学校(短期大学または大学)か、看護系の専門学校を卒業して国家試験に合格する必要があります。資格取得までは最短でも3年かかり、初年度入学費用は専門学校で80万円前後、短期大学で150万円前後、4大で180万前後です。

4大であれば、看護系の科目以外にも英語などの外国語、現代文学、体育、といったような教養科目も受講でき、卒業時には「看護学士」の学位が得られます。

逆に専門学校であれば、そうした教養科目はなく、看護系の科目を集中して受講することになります。また、当然ですが学位は得られません。つまり、看護師の資格を取得して就職することだけを目標にするのであれば、看護系専門学校に通った方が時間的にも経済的にも負担が少ないということです。

失敗は許されない!

結局、主人と相談した上で、3年制の看護系専門学校に通うことに決めました。費用は初年度70万円。私も主人も金銭的にそれほど余裕があるわけではありませんが、主人も仕事を持っていますし、これくらいであれば何とか3年間の費用を捻出できるであろうということになりました。
ただし、留年したり国家試験に不合格になったりすることは許されません。看護師国家試験の合格率は例年90%前後で推移しているので、真面目に勉強していれば試験に落ちることは考えにくいですが、留年して学費を1年分余計に払うような余裕はありません。ここはしっかりと気合を入れていかなければなりません。

忙しくも充実していた専門学校時代、そして国試に合格

専門学校の試験には何とか合格できました。私の受験した専門学校には「社会人選抜」という試験制度があり、面接と小論文のみの試験でした。もしこの社会人選抜に落ちてしまい、他の受験生と一般選抜試験で争うことになっていたら合格できていたか分かりません。
専門学校での生活は、はっきり言ってかなり忙しかったです。短期間で看護の知識や技術を身につけなければならないため、詰め込み教育的な様相でした。また、2年次、3年次になってくると外部の病院で実際に身に着けたことを実践する「看護実習」も出てきます。
これが大変に忙しく、2週間の実習期間中では毎日「学外の実習施設への移動→実習→帰宅→レポートを書く→翌日、また実習施設へ移動→レポートを提出→実習・・・」というハードスケジュールでした。
そしていよいよ看護師国家試験。国試は例年2月に行われ、3月に合否が発表されます。ちょうどインフルエンザも流行する時期で体調を崩す学生が多い中、体調に気を付けながら受験しました。

試験終了後、自己採点をしてみると、合格基準ギリギリだったので焦りましたが、3月の合否発表では見事合格することができました。厚生労働省の合否発表のホームページで自分の受験番号を見つけたときの感動は今でも忘れません。
専門学校での3年間は、忙しい間にも親睦旅行や文化祭などのイベントがあり、私も学生時代に戻ったようで充実した3年間でした。

比較的ラクだった就職活動

さて、ここで就職活動の話をしておきましょう。ほとんどの学生が3年次になると就活を始めます。とはいえ、看護職は介護職同様に人手不足の傾向にあり、しかも専門学校と懇意にしている病院もいくつかあったため、就職活動自体は比較的スムーズに進みました。
私も専門学校からの推薦ということで紹介された病院の求人に応募し、3年次の10月にはある市民病院から内定を得ていました。
しかしこれも「看護師国家資格取得見込み」の内定ですから、当然国家試験に受からなければ内定も取り消されることになります。そうした意味でも国試は必ず合格しなければなりませんでした。

看護師に転職して本当に良かったと思います

現在私はその市民病院で数年勤め、主任看護師の肩書きを持っています。もちろん、看護師の仕事も介護士同様に楽な仕事ではありませんが、やりがいを持って毎日勤務しています。金銭面の待遇で言えば、介護士時代と比較して手取りで5万円以上のアップとなり、満足しています。
今、上の子供が大学受験を控えており、何かと出費も増える時期ですが、なんとか主人の収入と合わせてやりくりできています。介護士のままでは、今ほどの余裕は間違いなくなかったでしょう。看護師に転職して本当に良かったと思います。
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