【30代の転職タイミング】不動産営業からバイヤーへ

私は営業職として、上場企業で不動産アパート建築営業や製造業、流通業や小売業で営業を手掛けてきました。「営業職は潰しがきく」という言葉を耳にしますが、これは間違いではないと実感しています。なぜなら、私が転職するタイミングは、それぞれ営業先となっていたクライアントからのオファーでした。それでは、転職歴について過去から遡ってお話ししていきたいと思います。




20代前半で年収700万円の不動産営業

まず、私が大学を卒業して初めて勤めた企業は、今ではCMでもお馴染みの企業です。不動産関係の営業はブラック企業というイメージがありますが、まさにその通りで「実績が残せない=給料泥棒」というのが根底にあろうかと思います。同期入社は400名でしたが、退職するまでの4年で同期は30名までになる職場なので、常識では理解出来ないものだと思います。
不動産の営業は、主に個人(地主)をターゲットに展開しますので、朝から電話集客で100件架電、在宅時間の高まる12時前に飛び込みに出向き、30件訪問。夕方17時までに帰社し、電話で300件架電をするという日々が続きます。

売上実績を出していれば、夕方からの集客電話で終わりですが、売上実績の無い者はそこから延々と詰められることになります。私は幸い半年間で実績が出たので、半年後には雰囲気にも慣れて仕事を進めておりました。人が欲しがっていない商品故に「話を聞く姿勢」にすることが難しく、単価も7千万円~1億円を超える商品であるため、全体で1,500名の営業社員の内、750名は無実績となるので、余程打たれ強い方でないと生き残るのは難しいかもしれません。

リーマンショックでガタガタに

不動産営業で1,500名中1位になったことを契機に、縁が合って物流の営業に転職。

そこでは前職では考えられないくらい、思考が停止した社員が多く、どんなに営業を展開しても「ことなかれ主義」が横行しており、実績を上げても無評価、運悪くリーマンショックに直面し、部下をリストラされたことを機に後先考えず会社を辞めてしまいます。

地元四国に引き上げる

Uターン転職でもしてみようと考え、関東から思い切って四国へ帰郷。そこで製造業の中でも段ボール業界に身を置き、いろいろな企業を見てきました。給与はハッキリ言って不動産会社に在職していたときの半分でしたが、どんな企業が伸びしろがあるのかということが実体験で学ぶことに成功しました。

営業先からのハンティング

段ボールの営業でいろいろな得意先を開拓する中で、段ボールの使用数量も横ばいという類稀なるお茶の会社と出会い、その企業に移ります。そこでは、商品開発~営業戦略まで幅広く展開したことで、商品の流通やブランディングの方法について学ぶことが出来ました。

営業のカテゴリーを超えてバイヤーに

営業としていろいろな分野につながったこともあり、EC事業者からのハンティングを受けて商品部マネージャーポジションになります。年収はここでやっと不動産会社と同レベルになります。20代で稼いでいた方法とは違い、仕事の責任を伴うポジションとなったこともあり、年収は上がりましたが、ECへの出店の提案や、販売促進をどう打つのかといった、これまでに無いカテゴリーの問題が多々発生してきます。「営業」と一括りにすれば同じですが、職務内容はこれまでに経験した企業の中で一番広い分野になりました。

「転職」は非常に体力を使いますが、職に就いて1年も取り組んでいれば、多くの方はそこそこ実績を残せるのではないでしょうか。
私が最も嫌なことは「仕事に飽きる」ということです。仕事に飽きた状態は自分の人生にとって何もプラスになりません。自分自身の貴重な時間を投資する見返りに給与を頂いているというスタンスなのですが、多くの方はこの点を見失っているのではないでしょうか?お金を稼げばそれで良いというのもありですし、家族を大事にしたいので仕事をセーブするというのもありです。

しかしながら、惰性で生きているということは、自ら年収を横ばいにしたり、会社が倒産したりするリスクを全く考えていないと、私は思っています。

10年前は無かったスマートフォンやレンタル店舗で借りていたDVD等が動画配信を定額で見ることの出来る世の中になってきていますので、同じ会社がそこにあり続けるということが非常に困難な状況になっているといえると思います。会社が倒産やダウンサイジングによる人員整理という手法を取る前に、自らが成長しながら世の中を見ていく必要がある社会ではないでしょうか。

私は今後もいろいろな企業で実体験を積みながら、新しいビジネスの創造等に携わることが出来れば幸いだと考えています。「30代で転職すると給与が下がる」とか言われておりますが、私からすれば「リストラされて給与がゼロ」より良い結果だと見ています。大手企業だから大丈夫と考えず、いろいろな視野で転職を考えながら、いつでも走ることの出来るコンディションを作っておくことも今後必要ではないでしょうか。

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