接客業から事務職という異業種への転職は実績作りから始まりました

それまではホテルマンとして7年ほど勤務していました。ホテルと言うと華やかな印象があるでしょうが、兎に角激務というのが本音。お客様の対応に始まり、顧客データの作成、売り上げの管理は当然、お客様の要望を受けてお部屋まで追加の備品を届けに走り、時にはホテルに新商品のサンプルを置かせてくれと営業に来る各社の対応をしてみたりと様々な業務に追われています。

そして、接客業につきもののクレーム対応。これが一番精神的に辛いものがあります。適切に初期段階で対応しないと、お客様の怒りがエスカレートしてとんでもない事態になってしまうので、慎重にかつ誠意をもって接することが求められるのです。




転職を決意した理由

私が最後に勤務した部署は宴会場管理でしたが、こちらはフロント部門と違って時間が大変不規則でした。交代要員がいるわけではないので、お客様の要望にあわせて宴会場や会議場利用時間のスケジュール次第では、始発で出勤して帰宅は終電間近ということもザラでした。

20代だったら体力もあるので何とかなりましたが、30代を目の前にしてこの仕事を何年もやれる自信がない、と突然の不安に襲われました。というのも、その数ヶ月前に私の二つ上の先輩が若くして心筋梗塞で亡くなるということが有ったため、急に自分の自分の体力と健康が心配になったのが背景にあったと思います。

接客業から事務職という異業種への転向は難関だった

もう充分接客はやった、もう接客メインでは無い事務職に就こう、と一念発起。色々と転職サイトに登録し、転職エージェントなどにも相談してみました。しかし、やはり接客業から突然の事務職転向というのは困難でした。

勿論仕事の関係上、ビジネスメールやエクセルやワードなどのオフィスアプリケーションは一通り使えましたし、請求書の作成、チラシやパンフレットの作成、ウェブページのメンテナンスなどもやっていたので、一般事務職としてのスキル的には問題無しと見做されたのですが、やはり事務職としての経験があるとは経歴上見えないようでした。

転職エージェントさんからの提案

もう正社員の事務としては難しいのかもしれない、とあきらめかけた時に転職エージェントさんからの提案が、「二、三年契約社員として事務職としての実績を作ってはどうか」、というものでした。

正社員として事務職の経験も無いのに突然就職するのは、企業側としても不安があるだろうから、契約社員または派遣社員で事務職として働いた実績を作ることで事務が問題なく出来るという実績があれば正社員への道ができやすくなるのではないか、というのです。

エージェントの言葉も一理あります。確かに私が出来ると思っている事務仕事も、あくまでホテルという若干特殊な職場です。一般企業で通用するのかは確かに分かりません。このエージェントのアドバイスを受けて、契約社員としての転職を視野に入れて探してみたところ、運よく契約社員として大学職員の事務職に採用が決まりました。

契約社員として異業種転向への第一ステップ

何故異業種の私が採用されたのかと思えば、事務職とは言いながら実際には窓口の対応がたくさんあり、多少なりの接客スキルが必要とされる部署だったからのようです。

しかも配属先は人事課の給与と労務関係。図らずも、一般事務としての業務だけでなく、給与計算や社会保険と言った労務事務としての経験とスキルを身に着けることが出来ることになったのでした。これは僥倖としてか言いようがありませんでした。社会保険関係や給与関係は今後もつぶしの利く実務として間違いありません。

ただし、やはり最初は聞きなれない専門用語のお陰で、大分頭を悩まされました。大学職員というだけでも聞きなれない職位がたくさんあるのにも関わらず、社会保険の手続きの煩雑さは突然素人が手を出しても、ちんぷんかんぷんなことばかり。それでもめげずに独自で勉強を続け、実務をこなしていくうちに大抵のことは問題なく処理できるようになったのでした。

いざ正社員への道へ

その職場での契約は三年と決まっていたので、その三年間はただただ次の仕事につながるようにと貪欲に知識を吸収して、実務経験として経歴に残せるように頑張りました。

このお陰があって、何とか大学職員としての契約期間満了後に一般企業で同様の人事課で給与計算と労務関係の仕事に正社員として就くことが出来たのでした。

あの時、実務経験としての経歴を作るように勧めてくれたエージェントの判断は正しかったと、今になると良く分かります。やはり会社側としても全く経験のない人間を中途採用するよりも、多少なりと経験がある人間を採用して安心したいと思うのが実情なのでしょう。

振り返ってみて感じること

エージェントに最初アドバイスを受けた時に、反発が無かったわけではありませんでした。というのも、当時の私は30歳直前で転職するには年齢制限が多くなる頃でした。そこで更に非正規社員として事務職の実務経験を積むとなると、35歳近くなってしまいます。

30歳でも年齢制限が多くなるのに、35歳ともなると更に募集枠は減ってしまいます。しかも、私はマネジメント経験があったわけではありませんし、35歳前後ともなるとマネジメント職としての採用の方が増えてしまいます。

エージェントさんのアドバイスは的確で正しいものだった

本当にエージェントの言葉を信じて、実務経験を作ることを優先した方が良いのか、それともオフィスソフトの検定などを受けて、スキルがあるという分かりやすい証拠を作るべきなのか。とても悩みました。

20代半ばであれば、あそこまで悩まなかったかもしれません。第二新卒として、またはまだ若手として認識されて、それほど実務の経験が無くても許されるだろうと思えました。ですが、30代ともなると、そうはいかないだろうと不安が有ったのです。

結果としてみると、エージェントさんのアドバイスは的確で正しいものでした。やはり実務があるのと無いのとでは、状況が大きく違ったと思います。

スキルを持つ転職者を採用しようと言う市場の動きが以前より大きくなった

契約社員として実務経験を積んでいる間に、世間での転職についての認識も大きく変わってきて、スキルを持つ転職者を採用しようという市場の動きが以前より大きくなったように感じます。

いずれにしろ、自分でこの仕事にどうしても就きたい、この企業でなければ嫌だ、という明確な就業先の目標が無いのであれば、転職エージェントに相談してアドバイスをもらうのも一つの手段と言えるのかもしれません。少なくとも、私はそのお陰で35歳を目前にして何とか正社員として就職することができました。今ではあの時、意固地にならずに相談して良かったと思っています。

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