仕事をしていると、多くの人が問題にぶつかりますが、最も多い悩みと言われているのが、人間関係の悩みです。会社内の人間関係はクライアントや同僚などもありますが、パワハラやセクハラが社会問題となっていることからも、上司との関係に悩む人が少なくありません。
特に、理不尽な上司に対する怒りを溜めこんでしまっている人も多いのではないでしょうか。そこで本記事では実際の体験を交えて、上司への怒りを解消する方法を紹介していきます。
上司への怒りが出てきた場合はその理由を明確にしよう
働いていて、上司への怒りが出てきてしょうがない場合、なぜ怒りが湧いてくるのかを冷静に分析しましょう。それが例えば、上の立場の人には媚びへつらい、下の立場の人には強く出るスネオのような態度なのか。または自分の機嫌のよい時はニコニコしているが、そうでない時は無条件に怒鳴り散らす性格の悪さなのか。もしくはその人の性格ではなく、自分に対する叱責の中で言われたたった一言の言葉なのか。
何で怒りを感じるのかは、人それぞれなので、まずは自分が上司の何に怒りを感じているのかを理解して、客観的に把握することが欠かせません。
この作業をしなければ、上司の存在そのものを怒りの対象としてしまい、何をされても、何を言われてもイライラしてしまうケースが多いからです。このような状態になってしまうと、上司もあなたに対する対応が難しくなり、また周囲の社員にも悪い空気が伝わってしまうリスクがあります。
そしてそれがエスカレートしていくと、スムーズな職務の遂行の妨げになる可能性があり、そうなるとあなた自身の会社内での評価が下がってしまうかもしれません。
このような負のスパイラルに巻き込まれないためにも、上司への怒りの感情が出てきた時は、なぜ怒ってしまっているのかを冷静に考えることが大切だといえるでしょう。
対処方法が分からない場合は信頼できる会社内の人や外部機関にも相談しよう
前述のような上司の性格や言動に怒りを感じる場合は、感情の整理が解決の糸口になる可能性もありますが、それだけでは解決しないケースもあります。それは上司から明らかなセクハラやパワハラを受けている場合です。セクハラやパワハラのターゲットとされてしまった場合は、自分の気持ちを整理するだけでは問題の解決にはなりません。
仮にセクハラやパワハラは我慢し続けると、最終的には自分自身の心を破壊することにもつながりかねないからです。そのためセクハラやパワハラのターゲットにされていると少しでも感じた際は、早急にどのように対策すればいいのかを考えるべきだといえるでしょう。
信頼できる人に相談する
では具体的にどのような対処法があるのでしょうか。対処法の一つは、信頼できる人に相談することです。もし会社内に信頼できる人がいれば、自分が上司との問題っでどのような問題にぶつかっているのか、相談してきましょう。何らかのアドバイスで解決の糸口つかめるかもしれません。
外部の期間に相談する
仮に会社内に信頼できる人がいなかったとしても、問題はありません。
地域の労働基準監督所や労働局、または仕事の悩み相談に対応していただけるようなNPOなど、労働問題に関わる取組みをしている機関への相談も効果的なアドバイスをいただける可能性があります。
実際に私は若い頃パワハラ被害にあった際に、労働局にも一度相談をしている事実を持って、役職者と相談することで、会社がスムーズに問題への対処にとりかかり、問題が収束した経験があります。
もちろん、公的機関とはいえ外部の基幹への相談なので、軽はずみにすべきことではありませんが、状況が深刻な場合、このような対応も選択肢の一つとしては考えるべきだといえるでしょう。
嫌なことは嫌だと上手に伝えることが大切
上司への怒りの対処法としてここまで紹介したような、問題を明確にして、それを解決する、というのは一つの方法でしかありません。大切なことは、そもそも上司への怒りを抱かなくても済むような関係性をつくることです。
やりたいくないことやキャパを越えている業務量などは素直に受けるのではなく、対応ができない旨を伝えましょう。できないことを「できます」または「やります」と答えてしまったばかりに、それができないことで上司から怒られてしまう、というスパイラルが起きているケースは少なくありません。
だからそもそも最初から「できません」と答えてしまうことも一つの対処法なのです。もちろんそういった対応の結果が好評価に繋がる可能性は低いのですが、自分に無理をさせないためには、このような受け答えも大切です。
仮にできないことを「できます」と答えてしまうと、その瞬間上司の機嫌はよくなるかもしれませんが、実際にできなければ上司からの怒りをかってしまうリスクがありますよね。このように深く考えれば、できないことを「できません」と答えることは決して悪いことではありません。
やりたいと伝えることも大切
このやりたくないことを「できません」と伝えることと同じくらい、大切なことがあります。それはやりたいことを「やりたい」と伝えることです。
私はかつて会社の中で、Aという部署で働いてたのですが、Bという部署の方が、自分の実力を発揮できるのではないかと常々考えていました。その気持ちを、素直に周囲に伝えていたのです。それは本社から部長がきた際にも伝えていました。
このようなことがあることからも、自分はこの部署で働きたい、またはこういったことをやりたい、という気持ちを周囲に伝えることは大切です。実際に私はすぐに異動ができたわけではありませんが、異動の時期に丁度Bの部署に欠員がでて、異動できることになりました。
好きな仕事や能力を発揮できれば自然とストレスは少なくなる
これは冷静に考えるとわかることですが、好きな仕事や能力を発揮できる業務であれば自然とストレスは少なくなります。日常のストレスが少なくなると、あるいいことがあります。それは何だか分かるでしょうか。それは、イライラも減る、ということです。イライラが少なくなるので、そもそも上司に怒りを感じる機会も少なくなります。
また好きな仕事や得意な仕事であれば結果も残しやすくなるので、その部署の業績もよくなり、部署全体の雰囲気もよくなります。このような状況になれば上司・部下を問わず、誰もがイライラする機会が減りそうですよね。
これは極論でもありますが、上司への怒りの対処法としては、自分がゴキゲンでいられるような職場環境を自らでデザインすることも大切です。もちろん周囲の職場環境を整えるのは簡単にできることではありませんが、1年、2年と時間をかけることを考えれば決して不可能なことではありません。
イライラする上司が上についてしまったとしても自分次第でその環境は変えられる可能性があるのです。
【まとめ】上司への怒りを解消するために、働く環境を整えよう
ここまで上司への怒りを解消する方法について、お伝えしてきましたが、いかがでしたか。方法は一つではありませんが、根本的な解消方法は、就業環境を整えることです。実際に周囲や社内の従業員の相談を受け付ける部門へ相談を持ち掛けたことで、最適な配置換えが行われるケースも少なくありません。
もちろん、上司からのパワハラやセクハラがきつい場合は、転職してしまうことも忘れてはいけない選択肢です。自分自身の心や体が壊れてしまったとしても、会社は最後まで責任をとってくれるとは限りません。また仮に、そういった損失に対してある程度費用が支払われたとしても、それで壊れた心や体が戻ってるわけではないので注意が必要です。
怒りの感情を長期的に抱くことは、自分自身の心や体にとっても決していいことではありません。上司への怒りがでてきてしまう場合、解決できる手段は必ずあります。悩んだ際は諦めずに、何かきることから、取り組んでみてはいかがでしょうか。