- 認可保育園
- 障がい児保育
- 院内保育
保育士として、ジャンルの違う職場へ転職したことを書きます。
認可保育園
短大を卒業して初めて就職した場所が認可保育園でした。定員が90名で、私は3年間で0歳から2歳の子供を担当しました。
子供への接し方、専門的な知識、技術、保護者への対応、書類の書き方、壁面など、保育士として基本となることを3年間でしっかりと学びました。
驚いたのは保育士には持ち帰りの仕事がとても多い事でした。
唯一保育園で仕事ができる時間と言えば、子供がお昼寝をしている時間です。(それが休憩時間です。)しかし年齢が低いために、まとまってお昼寝をしてくれる時でも物音ですぐに起きてしまうこともあり、ほとんど保育園での仕事はできませんでした。その為、家に全てを持ち帰らなければなりませんでした。
行事も多く、新人の私は常にあたふたしてしまい、全く頭と体がついていかない状態でした。保育園がこんなにも忙しい職場だとは思いもしませんでした。
そして何よりも、保育士というのは、子供に対してお母さんのように優しく、全てを包み込んでくれるような人だというイメージがありましたが、集団生活をしていく中で子供に厳しく指導したり、せわしなく動かなければやっていくことができない忙しさ、余裕のなさの中で働かなければならない理想と現実の違いを知りました。
転職の理由
まずは3年間働くということが1つの目標でした。それを達成し、3年目の12月ごろ、知り合いから障がい児保育をやってみないかと言われ、興味があったので転職することにしました。
障がい児保育
あまり知識もなく、知り合いからの紹介で入った障がい児保育でしたが、療育、日中一時支援、自動デイサービスなど、様々な支援をしている施設でした。
入ってみて驚いたのは保育士が私以外誰もいなかったことでした。開園して2年間資格のない児童支援員と言う名のパートの方たちが子供を見ていました。『保育園で経験したことをどんどん取り入れてね。よろしくお願いします。』と、言われたものの、白紙から入った私には何をどうすればいいのかわかりませんでした。
見よう見まねでやるにも知識のない人たちがやっていたことであったので、まずは専門的なやり方を知る必要がありました。しかし、保育士が私1人しかいないからという理由から、研修にもいかせてもらえませんでした。
そこで保育園でやっていたことを参考に、朝の会、療育の時間、おやつの時間、お集まりの時間など、時間を区切り、その流れを絵カードなどで子供に知らせるようにしていきました。保護者の方も普通の保育園とは違い、私たち先生を神様のように頼り、通って来てくださっていました。
藁をもすがる思いで療育をや支援を受けに来ているので、密に情報交換していかなければなりません。
保護者と一つ一つのことを相談していきながら、苦手なことが出来るようにしていく計画を立てるなど、普通の保育園では経験できないことをさせてもらったと思います。
転職の理由
私以外保育士がいない状態で2年間の時間が過ぎました。保育士を他にも入れて欲しいと言ったにもかかわらず、それは聞き入れてもらえませんでした。そんな状態では良い評判が立つわけがなく、事業閉鎖をすることになってしまいました。
院内保育
病院で働く職員のお子さんをお預かりする院内保育園に転職しました。
病院自体がそれほど大きくなく、1日に来るお子さんの数も10人程度で、しっかりと関わりながら保育をすることができています。しかし病院なので、365日24時間体制で保育をしなければなりません。
夜勤や病児保育も受け付けています。日中の保育では、ゆっくりと関わることができるので、余裕のある中で子供と信頼関係を築き、活動することができています。しかし夜になると、親から離れて先生と一緒に子供は朝まで過ごさなければなりません。
慣れていない子は寂しくなり、ママ、ママと泣きながら寝入ったこともあります。お母さんの代わりになるのは本当に大変だなと心から思いました。病児保育では、インフルエンザなどの感染症の場合でも受け付けています。まずは自分自身の体調管理、そして、子供とマンツーマンでの隔離生活を行わなければなりません。
病院なのでお正月なども関係なく、夜勤もこなしていますが、子供としっかりと関わりを持てたり、余裕を持った中で過ごせることが、私にはとても居心地が良く感じています。
まとめ
保育士といってもただ子供預かるわけではなく、いろんなジャンルがありそれぞれの働き方があります。その中で、休みはバラバラでも院内保育という場に出会えて、私は良かったと思っています。
どの保育の職場に行っても、メリットやデメリットはあると思います。それに、やはり今話題になっているように保育士の給料は高くありません。これだけ大変な職場なのに、給料が見合ってないと保育士が声を上げるのは強く理解できます。
その中でやりがいを見つけ、どれだけ自分が頑張れるか。問題はまだまだありますが、私はこれからも保育の現場で子供の成長を見届けたいと思っています。