私は、新卒で案外と良い会社に就職しました。世間的には、良い会社ですねーとほめたたえられるような財閥系の超ホワイト企業でした。業種としてはライフフライン系とでも言ったらいいんでしょうか?
それまでにアルバイトなどはしたことは当然ありますけれど、当然会社に就職するのはそれが初めて。まともに働くつもりでした。。が、現実の大企業は、恐ろしい程に退屈で仕事が無い日々の始まりでした。毎日仕事は数時間有ればいい方で、それも物凄く簡単でした。
最初は自分だけ働いていないという引け目を感じていましたが、暫くして、周囲もろくに働いていない事が分かり、お互いにさぼりあうというすばらしい環境でした。タバコを吸う人は朝から晩までたばこ部屋で時間を過ごしていましたね。
大企業と言う環境はライフラインで社会の構造に取り囲まれていて、毎日同じことをしていればお金が入ってくる、そういう世界であると感じましたね。
最初に入社した会社がそんな感じなので、世の会社というものはどこもそういうものなんだ。と完全に思うようになりました。15年働いた後、諸事情で退職しました。
ブラック企業ってなに?
その後縁あってベンチャー企業で働くことになりました。2chを見るとそこには、ブラック企業とか書かれているような会社でした。でも私としては、余りブラック企業とか、経験が有りませんでしたし、前職が超ホワイト過ぎたので、ブラック企業というのは世の中に存在せず嘘だと思っていたんです。世の中にブラック企業なんて存在しないのだと。
まぁ実際のブラック企業と言う世界がどの様なものなのか経験がないので良く分かりませんがね、、、だからブラック企業が本当に存在するのか良く分かりませんし、経験がないので、警戒心も全く在りませんでしたね。
ブラックと言う噂のベンチャー企業の実態とは
で私が次に就職したベンチャー企業は、ネット界ではブラックと認定されまくってる会社でした。そんなネットではブラックと噂されるそのベンチャー企業は、ブラックという感じでは全く有りませんでしたね。ブラックと言うより、成長期のベンチャー企業だから、仕事がハードなんです。残業だって毎日あるし休出もありました。
やはりネットの書き込みのブラックという言い方は全くあてにならないと私は思いました。いわゆるうわさみたいなもので、そのうわさに反応してみんな書いてしまうのではないでしょうかね?
キリリと締まるベンチャー企業
大企業みたく朝から晩までたばこ部屋でスパスパたばこを吸っている舐め切った社員はゼロ。ベンチャー企業には仕事は沢山ありましたし、余暇乗員なんていませんでした。ピタリの人数でやっている感じでしたね。
大企業にありがちな形式的な仕事
大企業みたく、役員会議の為の資料作りの為の仕事とかそういうの形式的な仕事は有りません。大企業ではたかが会議で10分位役員様たちが見る資料を、平社員で朝から晩まで作るみたいな、全くやる気がそがれるような、仕事とは内心思えないような苦痛な仕事は沢山あるんです。
私はこの役に立たない資料作りの為に生きているのかしら??みたいな。私はこんな資料作る為に働いているのかしら??みたいな不毛感のつらい事・・・・でもベンチャー企業にはその様な、不毛とも思える仕事は特になく、本当に必要な仕事だけがありました。
本当に意味のある残業
大企業では、昼間はたばこ部屋で雑談にせいをだし17時くらいから、たばこを切り上げて、仕事をしだす社員は結構います。夫婦仲が悪かったりお家に帰っても特にやる事が無かったりとかかな~~って。それが許されちゃうし、残業代貰ってずるいなーーなんて思ってましたね。
でもベンチャー企業では、毎日昼間ハードに働いても仕事が終わりませんでした。私も早く帰りたくって、超ハードに昼間働いてもどうしても仕事が終わりません・・で残業。
他の社員も似たような感じで、自分の仕事が早く終わった時は、そそくさと自宅に帰ります。だって、普段は残業で忙しいので帰れる日は出来るだけ帰りたいですもんね。
大企業とベンチャー企業
大企業とベンチャー企業、ほんっと真逆の世界でしたね。やっぱり最初に新入社員で入社した会社と言うのが、自分にとって会社とはこういうものだーという思い込みになるので、最初がぬるいと世間ってこんなものーって思ってしまうんです。
だから最初が厳しい会社だと、会社員って厳しいんだーって思うと思います。でも私の経験からいうと会社は楽な会社とハードな会社と、かな~り両極端であるという事です。そんなの、入社する前から想像できないし、分からないですよね。多分イメージでは8時間中7時間位は働くと想像すると思うけど、ヒマな会社だと、数時間しか働かない会社もざらにあります。
で、仕事の大変さは、会社の知名度や、大きさ、賃金と相関性は特にないのではないでしょうか?ほんっと会社によるし、入ってみないと分からないですよね。
私が最初に入った超ホワイト企業も、理系の部署なんかは超忙しいって言ってましたからね。会社だけでなくって部署によっても楽かヒマかの運命が分かれるようです。だから益々入社前には想像がつかないんですよね。
人間は環境でプラスにもマイナスにもなる
私が思ったのは、人間は環境でプラスにもマイナスにもなるっていう事です。仕事が無いのに、周囲がやる気ないのに、自分だけやる気になる事は不可能だと思います。だからベンチャーみたく、創業者がトップでカジ取りしていて、みんなでそれについていくっていく働き方は、やる気が出る働き方だと思います。向上したいなら、やはり刺激的な環境の方がいいですよね。
大企業とベンチャーどっちが良かった?
結局、大企業とベンチャー企業どっちが良かったの?と聞かれたら、どっちにもいい面があると答えるでしょうね。大企業のぬるさ、楽さ、年休の取りやすさなどの、社員への待遇はすばらしいものです。だから仕事はほどほどに、アフター5を満喫したいなら大企業が最高です。でも仕事の満足感はほぼゼロでした。。
でもベンチャー企業はハードで、厳しく、大変で、休みづらい雰囲気でしたし、福利厚生もそこまでじゃないんです。知名度も悪い意味で高かったりとかね。。でも仕事のレベルの高さや周囲の意識の高さやトップのレベルの高さは、とても素晴らしい環境だったと思います。
人間は一回の人生でそんなにイロイロ経験出来る訳じゃないかもしれません。一生大企業でーという人もいるし、一生ベンチャーという人も居るでしょう。私は偶然両方経験しましたが、どっちの良さも悪さもよく分かります。大企業でずっとヒマな仕事生活も苦痛だし、ベンチャーで一生ハードなのもちょっとかわいそう・・
人生両方経験出来たらいいのにね、、なんて思うけど、大半の人は両方経験できませんよね。私は両方経験できて、ある意味今となっては良い経験になったと思います。
会社は、大企業でも財閥系か?、戦後タイプの大企業か?、ベンチャー企業か?、中小企業か? で全く異なる雰囲気を持っています。うわ~この会社古臭ーーーと思ったら、結構そういう人はベンチャーや中小にすごく適性のある人かもしれませんよね。