私も3度転職を行いました、転職エージェントの力を借りることは比較的短期的且つ、効率的に転職先を見つける為の最適解です。
まず、転職エージェントとは、人材紹介サービス会社のことです。人材紹介とは厚生労働大臣の認可を受けた職業紹介事業者(つまり人材会社)が、企業の人事担当者からの依頼を受け、要件を満たす人材を探して紹介するサービスを指します。
各企業のホームページより利用登録すると、求人情報の紹介から履歴書や職務経歴書等の選考書類作成時のアドバイス、面接日の調整、採用条件・入社日のすり合わせまで無料(※)でサポートしてくれるアドバイザー(キャリアコンサルタント)が付きます。言うなれば、転職希望者の代理人。それが、転職エージェントと呼ばれる理由です。
転職サイトと転職エージェントの違い
最近、TVコマーシャル等で例えば、Indeedなどの転職サイトが良く発信されていますが、これは求人広告サイトであって、転職エージェントとは違います。この違いについての説明です。
転職サイトとは、求人広告サイトとか、求人メディアとも呼ばれるサイト・サービスですが、こちらは人が介在せず、インターネットや紙媒体などのメディア上に、求人情報を広告として掲載するモデルとなり、転職エージェントサービスとは異なります。
人が介在するかどうか
採用したい企業の人事担当者は、転職サイトに自社の求人票・求人情報を掲載します。一方、転職希望者は掲載している求人を閲覧して直接エントリーを行い、選考を進めていく形となります。
要するに、転職エージェントと転職サイトとの大きな違いは、人が介在して付加価値をつけているか否かの違いと理解してください。
相談にのってもらいながら求人を紹介してくれる
転職エージェントは、転職者はキャリアコンサルタントと呼ばれる人と直接面談をして、相談にのってもらいながら求人を紹介してもらう形となります。転職サイトにおいては間に媒介する人は存在せず、あくまで企業と転職者個人が直接やりとりする事となります。
私は、転職エージェントや転職サイトは、新しく住む家と探す際の不動産屋さんと賃貸情報サイトと全く同じだと理解しました。
不動産屋さんに行けば、条件を色々聞いてくれて、お勧めの部屋を複数見せてくれますね。その際は、最近のお勧めやアドバイスなど、不動産屋さんならではの情報も頂けます。また、不動産屋さんだと、入ってきたばかりの案件や、その不動産屋さんが大家さんから依頼されて、独占的に扱っている物件もありますよね。
一方で賃貸情報サイトでは、自分の希望条件を入力すると、候補が出てきますが、それ以上の情報はありません。また、賃貸情報サイトは、どちらかと言えば、広く賃貸募集している物件が掲載されています。この対比と全く同じイメージなんです。
非公開求人もある
転職サイトと転職エージェント、どちらを使った方がよいのかですが、私は転職エージェントの活用がお勧めです。不動産屋さんの例でいえば、独占案件、新規案件を扱っており、特にシニアな方で転職を希望されている場合には、役職を前提とした転職になると思われます。採用企業からは、“極秘で” ”企業名非公開で”という条件も付けられることがあるようで、その点でも、転職エージェント経由での案件の方が、やはり望ましいです。
転職エージェントのメリット
ここで、転職エージェントを利用する魅力について整理します。
転職コンサルタントが相談相手になってくれる。
転職エージェントに登録をすると、必ず担当者が付きます。その方と対面や電話で、自分の経歴、転職希望、これまでの転職活動経緯などについて話しをして、今後の進め方についてアドバイスを貰えます。
転職活動は孤独になりがち。不安になったときや進め方に困ったときに相談に乗ってもらえるパートナーがいるというのは心強く感じられるはずです。
転職サイトには公開されていない求人情報を紹介してもらえる
先の賃貸情報のサイトの例と全く同じですが、転職サイトなどで公開されている求人とで採用企業から役職を募集したいが、非公開でお願いしたいと、要望されることががあります。転職エージェントを利用することで、そのような非公開求人を紹介してもらえる可能性があります。
転職エージェント経由だと転職の選考ステップも早くなる
採用企業の人事担当者としても、転職サイトで大量の書類を確認するのは大変です。転職エージェントは、コンサルタントが1人1人面談をして、面談の印象や自分の目利きの信用を担保して、求人企業に推薦を行うため、人事担当者としては、一次選考を転職エージェントが実施してくれている様な扱いとなり、結果的に通過率が高まるケースも多々あります。
募集企業の今後の展開など、応募者が聞きたいことを聞ける
転職サイトと異なり、企業の”伝えたいこと”ではなく、転職希望者の”聞きたいこと”を知ることができます。採用企業から信頼されている転職コンサルタントであれば、一般には公開されていない今後の経営戦略などを聞くこともできます。
選考書類作成や面接についてアドバイスをもらえる。
自分で作成した履歴書や職務経歴書の添削を受けられたり、採用企業ごとに、面接でよく聞かれる質問の傾向を教えてもらえたり、キャリアコンサルタントから選考に関するアドバイスを受けることができます。
転職エージェント毎の特徴を見極める
転職エージェントは、リクルート社のような大規模エージェントばかりではありません。各社ごとに得意分野・不得意分野があります。場合によっては自分の意思とは異なる求人情報を紹介されてしまうこともあるかもしれません。登録する際はその転職エージェントの実績を参考に、自分にとって最適な転職エージェントかどうかを見極めることが大切です。
私も転職エージェントからお誘いを頂いたので、意気揚々とそのエージェント担当者とお会いしたら、”すみません、経歴からこの案件がマッチしていると思いました”と勘違いを受けることもあります。まずは自分に合う転職エージェントはどんなタイプなのかを考えてみることです。
- 「将来自分の目指すキャリアを決めかねている」「業界・職種にこだわらず、自分の可能性を相談したい」という方は、「総合型転職エージェント」がお勧めです。
- 「転職したい業界・職種は決まっている」「これまでの経験の延長線上で転職先を探したい」という方は、「特化型転職エージェント」がお勧めです。
【10個の転職エージェントを比較】あなたに合うおすすめのエージェントはどこだろう?
外資系が得意、IT業界が得意などはよく見受けられます。いずれのタイプにおいても、登録する転職エージェントを選ぶ際には、それぞれのホームページや他の経験者の意見などを参考に、各社がどんな業界が得意なのか、どんな経歴・実績を有した転職エージェントが在籍しているのかをしっかりと確認することが大切です。
また、各転職エージェントにも複数の担当者がいます。担当する転職エージェントそれぞれによって人柄や強みも異なりますので、「総合型」「特化型」それぞれ複数社に登録し、実際に転職エージェントと会ってみて自分との相性などを見極めることをお勧めます。私も 「総合型」「特化型」両方に登録をしていました。
最後に
数多くの転職エージェントがありますので、複数の人材紹介会社の活用を検討してください。皆さんと相性の合った転職エージェントがきっと見つかるはずです。
良い転職エージェントの方と巡り会うと、一旦、転職が決まった後でも、良い案件があるとご連絡を頂けることが多いです。転職は当たり前の時代になってきましたので一度、次の万が一の転職の機会に備える意味でも、そのコミュニケーションは大切にしましょう。転職成功を実現するうえで、転職エージェントを効率的に活用してください。