【辞める勇気を持つことも大切】5年間エステティシャンとしてブラック企業に勤めていました

私は10年ほど、エステティシャンの仕事をしております。
その内5年間はブラック企業に勤めておりました。体や精神に不調をきたしながらも、同期や先輩達が次々と辞めていく中で、なぜ私だけ辞めることができなかったのかを書いていきたいと思います。




ブラック企業への入社

当時私は21歳で、新卒として入社しました。

20人程の新入社員が集められて、3か月の研修がありました。同じ店舗に配属される予定の同期3人とは、とても仲良くなり「配属先でも励まし合って頑張ろうね!」と現場での仕事を楽しみにしていました。

正直、楽しかった思いではここまでです。

最初の不信感

現場に配属されてまず言われたのが、同期と遊んだり飲みに行くとことの禁止です。表向きは『仕事とプライベートをわけるため』と言われたのですが、本当は同期同士で競わせてライバル視させることにより、売り上げを伸ばしたり一緒に辞めたりすることを防ぐことが目的でした。

そのため、仕事とプライベートをわ分けると言いながら、毎週教育係の先輩や上司に同期とは別々に分けられて、飲みに連れていかれました。

飲みの席では、先輩たちも上から命令されていたのだと思いますが、「この会社はいかに素晴らしいか」「頑張って結果を出したぶん給料になる」「努力次第でどんどん上に上がれる」ということを洗脳するかのように言われ続けました。

そして、嘘か本当かわからないですが、同期同士が仲の悪くなるような噂を流され、社内で信用できるのは教育係の先輩や、上司だけという状況にされました。

さらに、常に同期と比べられて、成績が悪ければ罵倒されるという生活で現場に配属された直後から追い詰められていきました。

同期のバックレ

入社半年ほどたったころ、突然同期の1人が出勤しなくなりました。上司にも私たち同期にも連絡がないままで、結局その後一度もお店に顔を出すことなく辞めていきました。

先輩や上司の鬼のような顔で同期やその同期の教育係の先輩をなじっていた姿は、私たちにとって恐怖でしかありませんでした。
そして私たちにはそういう人間にはなるな。としつこいほど言われ、私は辞めたいと口にすることすら怖くなりました。

確かに非常識な辞め方ではありますが、私もあのときの同期くらいの度胸があれば、あんなに辛い思いをしなかったのにと今でも思います。

当時の状況は、現場で働きはじめてすぐ接客に入らされ、ノルマを設定されました。毎日店長に怒鳴られ、先輩にため息をつかれ、同期と励まし合うこともできず、精神的に疲れがたまっていた頃だと思います。
さらに、業務後も先輩が入れ替わりで監視しながらの長時間の練習をし、その際の残業代は無しという状態でした。

しかし、慣れとは恐ろしいもので、私はこの生活に順応していきました。ただ、毎月カツカツのお給料しか貰えないのが辛くて、早く歩合を貰えるようになるために頑張りました。

さらに、同期が辞めたあとも次々と同期や先輩や新しく入った後輩達がバックレをしたり、急に休んだりしていき、お店は常に恐ろしいほどの人手不足でした。
そんな中で、なんとか1日を終わらせられると達成感を感じるようになっていたのです。

この時点で私はすっかりこの会社に洗脳されていたのだと思います。

危険な責任感

働き始めて2年たつ頃には私は中堅という立場にいました。

同期は誰も残っていませんでしたし、先輩も残っている人は少なく、2年いるだけでもかなり上のランクにあがることができました。

そのころに4年付き合っていた彼氏と別れました。
毎日12時間以上働いて、休みも週一しかない状況で上司と飲みにも行って、彼とは完全にすれ違ってしまっていましたし、彼に対して必要性を感じなくなっていました。

その後はますます仕事に打ち込みましたし、先輩や上司と飲みに行くことも増えました。

そのころの私は良くも悪くも真面目で素直で鈍感で、いかに仕事をスムーズにこなすか、ノルマを達成するかばかりを考えていました。

仕事量も増えていき、追い付かなくなり週一の休みもサービス出勤するようになりました。

今思えば感覚もおかしくなったおり、仕事を断ったり、セーブするなんてことは考えもつきませんでした。

体の異変

入社して4年たつころには、寝ているとき以外は仕事をしているという生活をしていました。相変わらずの人手不足で私は異常な量の仕事を任せられていました。

ある日、突然39度の熱が出ました。
めったに風邪なんてひかないのと、咳も鼻水も無く、インフルエンザの時期でもなかったのでとても不思議でした。そんな高熱でも休めないのがブラック起業です。私は業務の合間で病院に行き、点滴を受けて仕事に戻りました。

おそらく疲労からくるもとだと言われて、初めて自分が思っている以上に疲れていることに気づきました。

ですが疲労に気づいたからと言って、責任のある仕事を任せられていたこともあり、休んだり辞めたりなんてできず、2~3日は点滴をしながら仕事をしていました。

熱が下がって数日後、今度は身体中に蕁麻疹が出るようになりました。

日中は少し痒い程度ですが、夜になると背中や脇腹、内ももなどに大量に出て睡眠に支障が出るようになりました。

皮膚科で薬を貰ったのですが、そこでも疲労だと言われ、仕事を休むことを考え始めました。

休むことすらできない

まず上司に体の不調を伝え、マネージャーに話を通してもらいました。しかしいつまでたっても休みの申請が通らず、直接マネージャーにたずねるとそこでストップさせられていました。

その際に「みんなそれぞれ不調がありながら休まずに頑張っている。自分だけそんな我が儘が通ると思うのか。あなたが休んでいる間の穴は誰が埋めるのか。あまりに自分勝手で無責任すぎる。」ということを言われました。

そうして、たった1週間だけ体のために休みたいという願いすら、却下されてしまいました。

辞める勇気をもつ

このころ、縁があり今の旦那に出会います。とても優しい人で疲れきった心を癒してくれました。私は上司と飲みに行く頻度を減らし、彼といる時間を増やしていくことで、少しずつ体調も良くなっていきました。

しかし、上司はそれが面白くなかったのと、万が一結婚や妊娠をして辞められたら困ると思ったのか、無理やり飲みに連れていったり、休みの日にも連絡をしてきたり、彼の容姿や仕事のことまでバカにしたりして、別れさそうとしてきました。

彼はその事に非常に怒り、その会社がいかに異常か、そんなにも追い詰められて、プライベートにまで口をだしてくるのならばもう辞めてもいい、もし辞めて生活に困るのなら彼の家に住めばいいと言ってくれました。

私は当時、『辞める=裏切り者、卑怯もの、責任感がない』と思い込んでしまっていたため、どうしても辞めるという選択ができませんでした。

しかし、彼は「あなたは死ぬまでその会社で働くの?もし体を壊したとき会社は責任をとってくれるの?違うよね?そんな会社にどう思われても関係ないよ。自分の体を一番大切にしてほしい。」と言ってくれました。

私はこの時、初めて目が覚めたと思います。
仕事が終わらないのは自分のせいだから、会社に迷惑をかけれないと思って、自分を犠牲にして働いてきましたが、そんな私に対して会社は、まともに休むことすら許してくれない。それはおかしいことなんだと思うことができました。

その後、おそらく辞めたいとを告げても許してもらえるわけがないと思った彼が、プロポーズをしてくれて入籍しました。
そして彼の転勤についていくことになったため辞めることにしたと告げました。

あれこれ言われましたが新婚早々単身赴任というわけにもいかず、上司や先輩からの冷たい視線や態度の中で3ヶ月耐えた結果、無事に退職することができました。

旦那が私を救いだしてくれたのです。
彼がいなければ、私は今もまだその会社で心身を削り、結婚も妊娠もすることなく働き続けているでしょう。

その後は個人経営のサロンで雇われのエステティシャン

私は今、個人経営のサロンで雇われのエステティシャンをしています。

スタッフ数4名と小さいお店ではありますが、ここの会社ではお客様と同じくらいスタッフのことも大切扱ってくれます。

給料は当時の半分ほどになりましたが、お休みも週2日しっかりあって、お昼休憩もとれます。スタッフ同士も仲が良く、役割分担がしっかりとされているため、誰か一人だけキツイ思いをすることなく、気持ちも落ち着いてお仕事ができます。

産休や子供が産まれたあとの時短勤務の制度もあり、私は現在は妊娠7ヶ月で産休をもらっています。

正直前の会社でのことを思い出すと今でも辛いですし、腱鞘炎になったり蕁麻疹が出やすい体質になってしまいました。
ですが、その経験があったからこそ今働く会社の働きやすさや、お店の素晴らしさに気づけたのだとも思います。

大変で辛い思いはたくさんしましたが、前の会社に勤めたことを後悔はしていません。

それは素晴らしい今があるからです。

今ブラックに勤めている方に伝えたいです。
そこで耐える力をつけることも素晴らしいことだと思いますが、辞める勇気を持つことも大切です。
不安や恐怖はもちろんあると思いますが、一歩踏み出す勇気があるかどうがで未来は大きく変わってきます。

私も一人で抜け出せた訳ではないので、偉そうには言えないのですが、できれば周りの人に相談してみてください。そして、周りの人の言葉に耳を傾けましょう。きっと応援してくれる人や手を貸してくれる人はいるはずです。

私は今後も、今を後悔しないように生きていきたいと思います。

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