ブラック企業から公務員に転職した方法と試験・面接対策

新卒で入った会社は、いわゆる体育会系のブラック企業でした。新入社員研修では会社の保有する保養所に泊まり込み、早朝7時からランニングをします。それが終われば、毎日違った内容の研修。大きな声を出したり適切な角度でお辞儀をしたり…合格できなければ、チームの連帯責任として、毎日24時を過ぎるまで練習させられました。そしてまた早朝からのランニング。
ようやく厳しい研修が終わった時には、同期の3分の2が辞めていました。

しかしそれはまだ序の口で、本配属になってからは本当に苦しい毎日でした。早朝出勤や終電を逃しての残業は当たり前、目標に達していなければ毎日休日出勤、残業代も出ません。かなり時代が変わったのでそういう会社は少なくなってきているとは思いますが、それでもこの話を聞くと「うちもそういうところある!」と共感されることがまだまだあります。




気付かない内に心身がボロボロになる

なぜ、誰が聞いてもブラック企業とわかるようなところでも、辞めるのに勇気がいるのでしょうか。
新卒で入った会社はそこしか知らず、他の企業ももしかしたらそうなのかも知れない…と思ってしまう心理があると思います。どんなに厳しくても、周りにそれをこなす先輩や同期がいる限り、「それをこなせないの自分の能力不足」と考えてしまうのです。プライドが高い・責任感が強い・これまで成功体験が多かった人などは、特に顕著にこのように思います。そうして自分でも気づかないうちに、心身がボロボロになってしまうのです。

今の企業が一般的な労基から逸脱している場合、確実に、他にいい会社はあります。もちろん上に掛け合って、制度を変えていくことも1つの方法です。しかしそれには根気がいます。仲間も必要です。恐らく心身がボロボロになってしまっている人にとっては、それはかなりハードルの高いことだと思います。転職を考えているが、今よりももっとブラックだったらどうしよう…そんな不安を抱えている人は、公務員の仕事も視野のひとつに入れてみてはどうでしょうか。

公務員への転職活動

公務員といっても内容は様々ですが、一般的には地方自治体に勤める職員のことを思い浮かべると思います。もちろん他にも公務員はありますが、警察官や消防士、大学職員など、かなり専門的になってきます。これまでの経験を活かした仕事を考えるなら、地方自治体の職員が一番近いといえます。

採用方法

採用方法は、新卒と同じ枠、もしくは社会人経験枠というものがあります。企業でいう中途採用です。自分の場合は企業での年数が少なかったので、社会人経験枠にはあてはまらず、新卒枠で受けました。これは自治体によってかなり基準が異なります。希望の自治体があるなら調べてみれば公表されていますし、特に希望がないのであれば、自分の経歴で受けられるところをいくつかピックアップしてみるのもひとつです。

ただし社会人経験枠の場合は、当然ながら即戦力が求められます。公務員は決して楽な仕事ではありません。安易に考えないように注意は必要です。

試験対策

受験する自治体が決まれば、今度はその対策です。どこの自治体でも、試験が出題されます。企業での就職活動よりも、より学校で習ってきた教科レベルの問題が多い特徴があります。学生時代に勉強が得意だった人は有利で、得意でなかった人にとっては不利と言えるでしょう。しかし対策はある程度決まってくるので、ひたすら問題演習に慣れるしかありません。

採点は一括で下請けに出しているケースがほとんどなので、つまりどこでもマーク式であると考えられます。記述と違い、マーク式にはそれ専用の対策方法があります。過去問に慣れて、とにかく問題文の言い回しを勉強していきましょう。

筆記試験

自分の場合は適性検査もありました。これは企業での就職活動でも出されてきたものとほとんど同じような物で、ある形を回転させたらどの形になるか…という空間把握能力などです。こちらも過去問はたくさんあるので、ひたすら演習して慣れていくのが一番です。

自治体によって、問題のレベルにも差があります。一概には言えませんが、目安として都道府県レベルが難しく、次に市や政令指定都市、そして町村といくほど、問題レベルは易しくなる傾向にあります。とは言っても、大学センター試験レベルの問題が出されますので、学生時代からブランクがある転職組は、かなり勉強が必要になります。

つまり、働きながら公務員の試験対策をするのは結構大変ということです。もちろん両立している人もいますが、もしブラック企業に勤めていて、自分の時間がほとんど持てないのであれば、対策は難しいかもしれません。公務員試験用の通信講座や予備校、専門学校に通っているライバルと対等に渡り合うためには、よほどの覚悟が必要であることを覚えておいてください。

グループディスカッション・グループワーク

筆記試験のあとは、いわゆるグループディスカッションやグループワーク、面接等があります。こちらも自治体によって異なり、あまり表に出されません。先輩に話を聞けたとしても、年によって違う採用方法になることもあるので、公表されていない場合は満遍なく対策するほかありません。
ただ、過去に就職活動をしてきた経験があるのであれば、かなり有利だとは思います。もし新卒枠で受ける場合は、周りは公務員対策しかしていない大学生ばかりの場合もあります。そうなれば、現職を活かして少し違う発想を披露したり、プレゼンの姿勢やジェスチャーを取り入れることで、一目置かれることは比較的容易です。

試験官もあまりそのような採用形態にまだ慣れていない場合もあるので、とにかくわかりやすい話をしている人に、好感をもつ印象があります。ただ、あまりにも社会人経験をアピールしすぎると、うっとうしく思われてしまうのは、想像できるのではないでしょうか。

面接

最後に面接ですが、ここまで進めるなら、きちんとアピールしていきたいところです。必ず聞かれるのは今の職場を辞める理由と、志望動機です。ポイントは、辞める理由はあまりマイナスのことを言わないこととされていますが、実際には少しマイナスのことにも触れていいとされています。その方が正直さが出て、誠実です。

自分の場合は、「営業という仕事はたくさんの出会いがあって本当にやりがいがある。ただ、教育に関することでお金を稼ぐのはとてもデリケートなことなのに、数字ばかり目が行きがちな今の体質には、違和感を覚えている」と回答しました。

また志望動機については、あくまでも公務員になりたい理由ではなく、その自治体を選んだ理由が求められます。自分の場合は、「教育でお金を稼ぐことに違和感を覚えた結果、公的なものに携わりたいと気づいた」という流れから、その自治体の魅力をかなり具体的に述べました。地元だったのもあり、エピソードまで言えたので、面接官もそんなことがあったなぁと共感しながら聞いてくれました。もし関わりがない自治体であっても、そこ独自の魅力を調べ、自分の何らかのエピソードを交えながら具体的に言えば、印象は良くなると思います。

公務員もいいことばかりではない

公務員への転職について述べてきましたが、もちろんいいことばかりではありません。もしかしたら、定時であがれると思っていますか?何でも遅いのは、公務員の仕事が遅いからだと思っていませんか?自治体や働く人によって違いますが、定時で帰る人はほとんどいません。

節電のため、時間がきたら電気を消し、自前の電灯で仕事をしています。ひとつひとつの処理に時間がかかるのは、大切な税金を無駄なく支払ったりもらったりするのに、様々な確認が必要だからです。もちろん見直すべきこともありますが、勝手なイメージで希望せず、本来の姿を知っていることが、採用者の心象にも影響してきます。

  • ブラック企業の見分け方と転職で大切なこと・聞かれた質問
  • 私が体験した介護業界のブラックな闇
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