新卒で入社した美容業界から派遣の受付事務へ




前職の職業はエステティシャン

私は四年制大学を卒業後に、某大手エステサロンに就職しました。職種は入社一年目からエステテイシャンとして配属されました。エステサロンへ就職を決めた動機は、将来に向けて手に職をつけると結婚、出産をえても一生の仕事になると考えたからです。

配属されて一年目はしたずみ時代を過ごしました。サロンがオープンする前に掃除を行い、営業中は先輩たちの仕事を補佐するという役割を担いました。主に、部屋の準備と片ずけです。ターバンというお客様の頭に巻いておくタオルの交換や、コースごとに使用する備品を、間違えることなく施術する部屋に準備をします。

そしてコースが終了すれば、後片付けから部屋の掃除に至るまでを担当します。
片ずけの合間には、ゲルマニウム温浴や岩盤浴の案内も行います。

出勤時間は朝の8時20分までにタイムカードを押し、退勤時間は夜の8時です。この間に一人で約4部屋分の掃除を行い、お客様にはお茶をもてなしたり、洗い物を済ませたりし続けるのです。1日の顧客の数は30人程ですが、一人でお迎えからクロージングまでを行います。お昼の食事を取ることができるのは午後の3時位になってからです。それまでは水分補給でしのぎます。サロンが閉店すれば洗濯物からテラスの片ずけなど肉体労働は続きます。

その後、夜の10時まで研修が続き、1日のタイムスケジュールを記入して本社にファックスを送信して1日が終わります。帰宅の時間は12時を過ぎていることが多かったです。休日はシフト制で不定休のため9日連勤の月もありました。研修期間と思えば耐えられる内容ですが、入社してから次第にそうではないということが判明してきました。

前職を辞めた理由

入社してから3日で退社してしまう新人もいると言われている新人研修期間ですが、期間を過ぎても業務内容は変わらないのです。どうやら会社の事情で新人が不足しているために、片づけや掃除という大義名分を利用して下っ端が必要であることが大きな原因になる様でした。

先輩エステテイシャンは、稼ぎ頭の立場を利用して技術以外は何も行いません。上が頭打ちなら当然下っ端からエステテイシャンへ昇格できるわけはなかったのです。

生涯の仕事になると決めて入社した会社ですが、会社の人事に不信感を抱いたことからステップアップは望めないと確信しました。売り上げがナンバーワンのエステテイシャンでなければ嫌だという理由ではなく、人並みのエステテイシャンとしての立場にもなれないと判断した時にはすでに20代後半でした。

まるでシンデレラの様な状態のまま、エステテイシャンとしての経験を積むことができないという現状、また異性との結婚の機会にも恵まれないままでは将来がないと判断しました。

現在の職業は企業の受付業務

現職に決めた条件

前職の室内で女性ばかりに囲まれていた環境を抜け出して、多くの人と接触できることを目的に企業の受付事務に転職しました。
転職にあたり最も重視したことは、勤務時間が明確に決められていること、残業があるならあるで残業代が支払われること、勤務時間外には電話やメールを通してプライベートの時間を奪われないこと(公私混同がない)でした。このような条件を満たすためにも社員を諦めて派遣として働くことを選択しました。受付には多くの人が訪れるという考えから、異性との出会い以外にも社会との接点を持つことができると期待したからです。

利用した転職サイト

転職サイトは数多くありましたが、私がその中でも選んだのはリクルートでした。理由は大学時代にも就職活動で利用した経験があった会社という背景からです。
リクルートが主催する就職展にも大学生のころに参加した経験があり、安心できるかなと感じたからです。
正直なところ、転職サイトは数が多すぎて煩雑になっているようで選びきれませんでした。どこを利用していいか迷ってしまいました。

転職後の変化

企業の受付に転職してからというもの様々な意味で異性との出会いが新鮮でした。前職は女性の社会にいたので、社会性を学ぶためには男性社会が良い刺激にもなりました。年齢が上がるにつれてしみじみと転職をしてよかったと思いました。あのまま30歳を過ぎるまで会社にいれば、結婚して子供を持てるどころかエステテイシャンとして独立もできないままだったと思いました。

現在は、職場で出会った人と結婚をして子供たちとともに暮らしています。受付の仕事は現在でも継続しており、派遣ですが長期に渡り就労したいので長い目で見た場合にはかえって良かったと思いました。
受付業務では私は年配の年になってきましたが、もし年齢で解雇になれば経験をいかして秘書としてステップアップした仕事を行いたいと考えています。
もちろん働き方が派遣のためお給料は社員よりも低いですが、勤務条件の明確な雇用形態は二足のわらじを履く主婦には働きやすい条件です。

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